なぜ石けんが選ばれるのか

​石けんについて解説

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顔を洗う

石けんは、洗顔フォームと比較して、
そもそもの成分と性質が異なります


まず、洗顔とは、弱酸性の人の肌の皮脂汚れを落とす事です。
市場のニーズは、なるべく肌に優しい洗顔が好まれます。

肌に優しい洗顔とは?


化学成分等が含まれない肌に優しいもので、
ゴシゴシこすらずに汚れを落とす事

石けんはどのように汚れを落とすの?


人の肌と同じ弱酸性の洗顔フォームでゴシゴシこすって落とすよりも、

弱アルカリ性の石けんで弱酸性の汚れを中和する事で、

こすらず肌に優しく洗い落とせる事も石けんの魅力の一つです。

水と油のように、本来混ざらないものを混ざるようにするモノの事を総称して
界面活性剤と言い、界面活性剤と泡の働きを利用したもの
洗顔料や洗剤として使用されております。

石けんは天然の油脂とアルカリというシンプルな原料から
界面活性剤作用を得ておりますが、
洗顔フォームは原料が異なるので、界面活性剤作用を合成する必要があり、
そのような合成成分が必ずしも人の肌に有益とは限りません。

天然原料

石けんのデメリットは?


簡単にきめ細かい泡が出てくる洗顔フォームに対して、
石けんは自分で泡を立てなければなりません。

『石けんは肌がつっぱる』等と思われる方のほとんどは、
入浴後に保湿等を行っていない場合が少なくありません。

汚れが中和されてしっかり落ちている証でもありますが、
​洗顔フォームの使用感に慣れていると驚かれる場合もございます。

むしろ石けんを製造する際の性質上、
天然のグリセリン(保湿成分)が石けん内に発生します。

洗顔フォームにも、保湿成分は合成されているのが多いですが、
​石けんと共通して保湿を行う事は大切と言えます。

 

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本当に石けんって大丈夫なの?


絶対に誰でも害なく使用できる洗顔料は存在しません。
アレルギー体質や肌質等、人それぞれの差があります。

人によっては、洗顔フォームの方が肌に合う場合も当然ございますので、
​必ずしも石けんが大丈夫とは言えません。

洗顔フォームは化学の発展により近年開発されましたが、
石けんは紀元前3000年頃(メソポタミア)に発明されたと言われており、
その長い歴史は、肌や自然への安全性の一つとされています。

天然由来成分だけで作られる石けんは、
水に分解しやすい性質から、環境にも優しいと言えます。

​最終的な判断は、ご利用される方の判断となります。

 

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石けんなら何でも同じ?


​市場には様々な石けんがありますが、
石けんなら全て同じというわけではございません。

見た目は同じような石けんでも、
成分や製法、品質基準の違いがそれぞれ大きくあります。

コストパフォーマンスを重視している石けんでは、
逆に肌が荒れてしまった等というケースも少なくありません。

​ANDANTEの石けんの魅力を具体的に解説致します。

成分と性質まとめ

石けんは、牛脂やパーム油、ヤシ油等の、天然動植物油脂を原料として作られています。

成分

石鹸
ホワイトチューブ

一般的な洗顔フォームは、合成界面活性剤から作られています。

石けんは、弱アルカリ性の性質を活かして、皮脂や汗などの弱酸性の汚れを中和して落とすので、ゴシゴシこすらなくても十分に洗浄できます。

石鹸

一般的な洗顔フォームは、肌と同じ弱酸性タイプが多く、洗浄力はアルカリ性より弱く、洗浄後も十分にすすがなければ、洗顔料が肌に残ってしまいます。

ホワイトチューブ

性質

石けんの種類

純石けん

文字通り、一切何も含まない、純粋な石けんです。

石けんの歴史では有名な、マルセイユ石けん等が象徴的です。

化粧石けん

JIS規格で93%以上が石けん成分である事と、薬機法に基づいて、『身体を洗える石けん』である為、化粧品製造販売業はもちろん、その工場も非常に厳しい許認可をクリアする必要があります。

ANDANTEの石けんは全て化粧石けんとなり、素材の鮮度や産地の拘り等、独自にさらに厳しい基準を設けております。

薬用石けん

薬用石けんは、化粧品ではなく、医薬部外品扱いとされている石けんを指します。殺菌成分を含んだニキビ対策石けんや、デオドラント石けん等があり、刺激が強い傾向にあります。

液体石けん

ハンドソープやボディソープ等、液体のものを指しますが、
薬機法上、液体のものは化粧石けんとは呼びません。

固形石けんも液体石けんも化粧品に分類されますが、『化粧石けん』は固形石けんのみに使われます。

雑貨石けん

いわゆる、化粧品としての許認可を受けていない手作り石けんや、見た目が宝石のようにオシャレな石けんの場合が多いです。

薬機法では、そのようなものを身体用として販売する事は認めていないにもかかわらず、雑貨または台所用として売られて、あたかも身体に良さそうな表記を行い、消費者とのトラブルになるケースもあります。

最近では、電子レンジで溶かして固めるだけで、透明や半透明のオシャレな石けんを作れるMPソープ(グリセリンソープ)が販売されていますが、油脂とアルカリからコールドプロセスやホットプロセス等の製法から作られる石けんとは、品質や成分が異なります。

その他石けん

洗濯用固形石けん・洗濯用石けん・特殊用途石けん・金属石けん

カルシウム石けん・マグネシウム石けん・アルミボトル石けん

水石けん・粉石けん・廃油石けん・過脂肪石けん・複合石けん

合成化粧石けん・弱酸性石けん・中性石けん・逆性石けん

​カチオンソープ・殺菌石けん等

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手洗い

製法

ANDANTEは、コールドプロセスまたはホットプロセスの
製法を、素材や石けんの特徴に合わせて、
最も合理的になるように使い分けております

鹸化法
​コールドプロセス製法

鹸化と呼ばれる化学反応を用いる製法の中で、
​コールドプロセス製法は、文字通り火を使用しない、
昔ながらの自然乾燥で熟成させる製法です。
加熱しない事で、油や美容成分等の有効成分を
壊すことなく石けんに閉じ込める事ができます。

泡立ちも良く、発泡剤や石油化学成分を含ませずに生産する事が可能で、
天然のグリセリンが多い特徴もあります。

しかし、自然乾燥に約4週間の時間がかかり、手間コストが高い事と、
材料コストも高い傾向にある為、価格が高くなります。

反応中の温度管理や熟成乾燥期間を充分にとらないと、
未反応の水酸化ナトリウムが石けん内に残留してしまう等の難しさがあります。

鹸化法
​ホットプロセス製法

​同じく鹸化と呼ばれる化学反応を用いる製法の、
ホットプロセス製法は、文字通り釜焚を行う加熱製法です。
特徴として、洗いあがりがサッパリする事が多いです。

天然のグリセリンが石けんにそのまま残るのが特徴で、
製造には熟練した職人の勘や技術が必要となります。

また、フランスのマルセイユ等で古来から今でも継がれている製法で、
1688年には、当時のフランス国王ルイ14世が、
製造に関する規制を王令として発布した事が有名です。
王令には「6月、7月、8月の石鹸製造は禁止」「原料油脂はオリーブのみ」
等の厳しい規制が盛り込まれ、この規制に沿って製造された石けんのみが
「マルセイユ石けん」を名乗ってよいとされました。

​よって、別名『石けんの王様』とも呼ばれております。

中和法

油脂の代わりに脂肪酸を用いる製法で、たった4~5時間で
完成させられる、低コストで大量生産向きの製法です。

原料の性質上、グリセリンが含まれていないので、
​代わりに合成界面活性剤や化学添加物等、様々な保湿成分が添加されます。

​ANDANTEの石けんは、中和法は行いません。

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石けんはなぜ泡立つのか

表面張力と分子間力

石けんが溶けた水には、薄い膜になろうとする性質があり、
手でこする事により、次から次へとその膜が生まれて、
空気を包み込み、泡となります。


泡立てネットが効率的なのは、網目の一つ一つに膜が生まれる為です。
いわゆるシャボン玉は、その一つの膜にたくさん空気を入れた状態です。

一方で、水だけだと、膜のように薄く平らに広がろうとせず、
小さく縮まろうとして、文字通り水滴になる力が働きます。

その力が表面張力と言われており、石けん水は薄く平らに広がりやすい、
​つまり表面張力が弱い為、泡が発生しやすいのです。


物体が表面を小さくしようとする力は、​この世の原理原則であり、
表面が小さいほうが安定しやすい性質から、
物体が最終的に安定な状態に落ち着いた状態とも言えます。

分子

表面張力の内、物質は表面が小さいほうが安定しやすい性質は、
分子間力の仕組みから説明できます。

分子間力とは、分子同士が引っ張り合う力で、
全ての物質に働いております。

それこそ、人と人同士にも作用しておりますが、その分子間力は
とても小さい力の為、感じる事はできません。

私達が感じられる身近な分子間力は、地球の引力です。
分子間力は、質量が重くて、距離が近いほど強力に働くので、
地球から私達に強く分子間力を受けているのです。

月は、地球と太陽からのそういった引力がある為、
公転できております。





水は、水分子のそれぞれが、分子間力で引っ張り合っている事から、
最終的に力が相殺されて、力が働いていないのと同じ状態になります。

水分子に働く分子間力は、一般的な物質と比べて強力である事から、
水は特殊な物質と言えます。

一般的な物質の分子間力▶▶▶▶▶『ファンデルワールス力』
水分子に働く分子間力▶▶▶▶▶『水素結合』


よって、水は通常、
水の内部(表面で空気に触れていない部分)で、
水素結合により水分子同士が強く引っ張られつつ、
外部(表面で空気に触れている部分)からは、
ファンデルワールス力で水分子が空気に弱く引っ張られている状態です。








そのように、水表面の状態は、とても不安定であり、
表面になるべく分子が無い状態にしようとする分子の性質が、
表面張力の正体であると同時に、水は特に水素結合の力が強い為、
水は表面張力が強いと言えます。


そこに石けんが加わると、石けんが膜のように水の表面を覆い、
広がる事で、表面張力が弱まります。

石けんが、そのように広がる理由は、界面活性剤としての性質が挙げられます。

泡というのは、ただの水滴に比べて、表面積が大きい事から、
水だけでは表面張力によりすぐに割れてしまいます。

界面活性剤が含まれる水、つまり石けん水は、
表面張力が既に弱まっている事から、
泡が長持ちする訳です。

表面張力が弱ければ、油でも何でも泡ができる訳ではありません。
石けんは、泡の表面を​界面活性剤がコーティングしているので、

表面張力弱める+界面活性剤コーティング

といったダブルの働きで泡を発生させています。


 

水
地球と宇宙

​界面活性剤

界面活性剤とは、物質の界面(物質の境界面)に作用して、
水と油のように本来混ざらないもの同士を混ぜるものの総称です。

石けんや洗剤が汚れを落とす理由は、水と油を混じり合わせる性質、つまり界面活性剤の一種である性質を活かしているからとも言えます。

同様に、マヨネーズは卵が界面活性剤として働き、水と油を混ぜており、
ビールの泡は含まれるタンパク質が界面活性の効果を与えたり等、
界面活性剤とは生活にありふれている現象です。

界面活性剤の性質は、一つの分子に、
水になじみやすい『親水性の部分』

油になじみやすい『親油性の部分』
​が存在しており、それぞれが水と油の橋渡し役と言えます。

石けん水の場合には、
親油性の部分は当然水と結びつき、
親油性の部分は空気と結びつこうとします。

よって、石けん水は空気のどちらにも結びつけられる、
水の表面に石けんが広がる事になります。

界面活性剤の働きは、紀元前3千年代には使われており、
約5千年も経つ今でも、研究開発が行われております。

化粧品だけではなく、工業用等でも、泡立ちの良さ、環境への配慮、
コストパフォーマンス、特性等、様々な研究要素があります。

ANDANTEは、これからも石けんの魅力を探究し続けます